こんにちは。今回は1992年に東京都多摩市で発生した凄惨な強盗殺人事件、
**「多摩市パチンコ店強盗殺人事件」**について詳しくご紹介します。
この事件では、中国人グループによってパチンコ店の従業員3人が命を奪われ、主犯格は現在も逃亡中という衝撃の未解決要素を含んでいます。

■ 事件の概要:3人の男が金目的でパチンコ店員を襲撃、3人が殺害される
● 事件が起きたのは1992年5月30日 深夜11時20分ごろ
東京都多摩市関戸にある雑居ビル内のパチンコ店。
この店では、閉店後に売上金約1500万円を事務所へ移動する作業が行われていました。
そのタイミングを狙い、**中国・福建省出身の男3人(以下、主犯X、共犯CとH)**が、
あらかじめ準備した凶器(ナイフ・木の棒)を持って店員2人に襲いかかります。
● 最初に襲われたのは2人の男性従業員
店の売上金を台車に載せてエレベーターで4階の事務所へ運んでいたのは、
当時39歳と43歳の男性従業員2人。
- エレベーターに乗った瞬間、X・C・Hの3人が乗り込み、いきなり襲撃。
- ナイフで何度も刺し、木の棒で頭部を激しく殴打。
- エレベーターの中は血の海と化し、2人は即死状態だったといいます。
● 騒ぎを聞いて駆けつけた専務も犠牲に
殺害の直後、異変に気づいてエレベーターホールに現れたのが、
この店の専務を務めていた男性(当時36歳)。
犯人グループは、彼にも容赦なく襲いかかり、バタフライナイフで複数回刺して殺害。
これで犠牲者は計3人に。
なお、犯人たちは現場に1000万円以上の紙幣を散乱させたまま、234万円だけを持って逃走しました。
■ 計画的犯行と犯人たちの背景
この事件は偶発的ではなく、事前に下見や予行演習を行ったうえでの完全な計画犯行でした。
- 主犯のXは「簡単に金が取れる店がある」と、共犯の2人を誘い、事前に現地を下見。
- 「抵抗されたら殺してもいい」と発言していたともされ、明確な殺意があったとみられています。
犯人たちはハンティングナイフ、バタフライナイフ、木の棒などを用意し、実行に移しました。
■ 警察の捜査と逮捕の経緯
事件後、パチンコ店のエレベーター内やホールで遺体が発見され、多摩中央警察署に特別捜査本部が設置されました。
- 主犯Xはすぐに国外へ逃亡し、現在も国際手配中。
- 共犯のCは同年10月、別件の窃盗未遂で現行犯逮捕され、指紋から関与が発覚。
- Hも入管法違反で逮捕されていたところから関係が判明し、両名とも強盗殺人容疑で逮捕されました。
■ 裁判とその後:共犯2人には死刑、主犯はいまだ捕まらず
CとHの2人は1993年に裁判にかけられました。
- 強盗計画は認めたものの、「人を殺すつもりはなかった」と殺意を否認。
- しかし、裁判所は「極めて冷酷・非情な犯行」として1995年に死刑判決を言い渡し、確定しました。
一方、主犯のXは現在も国外に逃亡しており、未逮捕・未解決のままです。
当初は公訴時効が停止されていましたが、2010年の改正刑法により殺人の時効は廃止。今後も捜査が継続されることになります。
■ 管理人の感想:金のために3人の命を奪った残酷さ
正直、この事件は読んでいて本当に胸が痛くなります。
お金を運んでいただけの従業員、そして部下を心配して駆けつけただけの専務――
何の落ち度もない人たちが、理不尽に命を奪われました。
しかも主犯格が今も逃げ続けているという事実…。
被害者遺族の気持ちを思うと、「絶対に風化させてはいけない事件」だと感じます。
■ 防犯の教訓:金を扱う業務は、想像以上にリスクがある
この事件を受けて、全国のパチンコ店や店舗では「売上金運搬時の警備強化」が進んだとされています。
現代でも活きる防犯ポイント
- 閉店後の金移動は複数人で実施
- 出入り口やエレベーターに防犯カメラを設置
- 定期的な防犯訓練と意識の共有
- セキュリティ会社との連携も重要
■ まとめ:語り継ぐべき、痛ましい事件
「多摩市パチンコ店強盗殺人事件」は、3人の尊い命が奪われ、1人の犯人が今も逃げている、
日本の犯罪史に残る未解決事件のひとつです。
こうした事件を忘れず、命の重さ・安全の大切さを考えるきっかけにすることが、
犠牲となった方々へのせめてもの追悼だと思います。
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