こんにちは!今回は、パチンコ業界にとって昔から“暗黙の了解”とされてきた
**「くぎ曲げ(調整)」**について、最近相次いで摘発されている背景と、警察が動いた理由を分かりやすくまとめます。
■ そもそも「くぎ曲げ」ってなに?
パチンコを打つ人ならおなじみの**「くぎ読み」**。
これは盤面上のくぎの角度や並びを読んで、**回りやすい台(=回転数が多くなる台)**を見抜く、いわば玄人の楽しみ方。
でも実はこの“くぎ”、パチンコ店側がハンマーなどで微調整していることがほとんど。
この行為がいわゆる「くぎ曲げ」です。
■ 実は「違法」じゃない!?グレーな“調整”の実態
パチンコ機の検定は、「このくぎ配置でこのスペックならOK」と公安委員会から認められて設置されます。
ただし実際の運用では、硬い玉がぶつかってくぎが少しずつズレてくるんですよね…。
そのため、パチンコ店側はくぎを**“本来の位置に戻す”という名目でトントンと整備**することがあります。
✅ このくぎの整備は…
- 違法ではないが「グレー」ゾーン
- 風営法では「おおむね垂直であること」が定義
- でも「具体的に何度まで許されるか」は法律に書かれていない
つまり、「ちょっとくらいならOK。でもやりすぎたらアウト」…そんな曖昧な世界。
■ なぜ今、摘発が増えているのか?
最近では全国的にくぎ問題で摘発される店舗が増加しています。
「警察が取り締まりを強化したのでは?」という声もありますが、実はそうではないんです。
📱 警察を動かした“ある事情”とは?
それはズバリ…スマホによる“通報”の増加。
- 打っている最中に「この台おかしくない?」と思った客が
- くぎの写真や動画を撮って通報
- 警察は証拠がある以上、動かざるを得ない
昔なら泣き寝入りしていたような微妙な調整も、今ではSNSや通報で可視化されてしまう時代になったんですね。
■ 摘発の判断材料は「出玉率」
くぎがどのくらい曲がってるかは目視だけじゃ判断しにくい。
そこで、警察が注目するのは「出玉率」。
出玉率(ベース値)とは?
通常時、玉がどれだけ入賞するかを示す値で、
例えば「ベース30」といえば、100発中30発がチャッカーに入るというイメージです。
- この出玉率が「異常に高い or 異常に低い」場合はアウト
- メーカーが出す「くぎ確認シート」も参考にはするけど、法的根拠はなし
つまり、数値的に“おかしい台”があると摘発されやすくなるということです。
■ 摘発された場合のペナルティは?
摘発されると、店舗や運営会社に重大な影響が及びます。
行政処分
- 原則:営業許可取消(最重)
- 実際には:6ヶ月の営業停止処分が多い
- ただし、一度でも取消を受けると「風営法の欠格事由」となり、他店舗も営業停止のリスクあり
刑事罰
- くぎをたたいた責任者:1年以下の懲役 or 100万円以下の罰金
- 多くは数十万円の罰金で済むが…
- 両罰規定により、法人側(運営会社)にも罰金刑+営業停止リスク
■ パチンコ店もファンも悩ましい「くぎ問題」
パチンコファンにとって、回る台を探す“くぎ読み”は長年の楽しみのひとつ。
でも、その裏でお店が調整していた現実があり、それが法的にグレーだったことで、今になって問題化してきています。
■ まとめ:時代とともに“黙認の常識”は通用しなくなる
- 昔は「くぎ曲げ」はある意味“必要な整備”として見過ごされていた
- しかし今は、客が証拠を残せる時代。違法でなくても「説明できない行為」はリスクに
- 店側も透明性や整備のルール化が求められている
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